気持ちになった。
高校の後輩が役者を夢見て上京してきたらしい。
先日、連絡をとった。
「東京に出てきたものの、不安と孤独に苛まれて上京してから5日間ほどずっと部屋に引きこもっている」と話してくれた。
僕は自分の気分転換にもなるかもと思い、
「近所を知るだけでも安心感が出てくると思うから、君の家の周りを散歩する会しようぜ」と提案し、そして採用された。
14時に最寄り駅だという桜上水駅で集合した。
僕自身桜上水駅に行くのは初めてだったもので、名前からして綺麗な街なのかしら、なんて思いながら駅に降り立つとなんてことない、むしろ寂しい寄りの駅周りで、なぁんだと一人静かに落胆した。
駅徒歩五分にあるという後輩の新居を経由し、そのまま北に歩いてみることになった。
歩いて数分で、かなり大きめの公園を見つけたので、「天気のいい日はここでゆっくりしたら良いよ」なんて、大したことではないことを偉ぶって言ってみた。
歩くのは嫌いではない、とのことだったので、「ちょっと遠いがそれなら下北沢まで歩こう」となり、そのまま東に進み明大前駅へ、そして若干南東に進み、東松原駅へ行った。
古着とカレー、そして演劇の街下北沢。
僕は後輩に東京の小劇場を知ってもらいたくて下北沢を案内したかった。
その道中に、僕が半年前まで住んでいた新代田駅がある。
「せっかくだから寄ってもいいか」と、一体何がせっかくなのだというオーダーに対して後輩は「いいですよ」と快諾してくれた。良いやつである。
半年ぶりに訪れたかつての「オレの駅」新代田はさして大きな変化もなく、ここに住んでいたのだという望郷の気持ちと、未だ「オレの街」感が若干残っている相反する気持ちがこそばゆく、大変興奮した。
新代田で行きたかった一番のスポットは、以前住んでいたアパートである。
2年半前、タイミングと勢いでたまたま始まったルームシェア。
一時期、友達が恋人の家に行ったきりでほぼ一人暮らし状態だったりしつつも、思い出の詰まった愛着のある物件である。
2階建て4部屋の青い小さなアパート。
階段を登って左の部屋が、かつての「オレたちの部屋」だ。
無性に今そこに人が住んでるのかが気になった。
「ちょっと見てきてみるね」と後輩に告げた上で、住人ともし遭遇したらどうしようなんて思いながら階段を登り、こっそり「オレたちの部屋」のドアを確認した。
ドア前には白いビニール傘がかかっており、明らかに誰かが住んでいる証拠だなとわかった。
足音を消して急いで戻り、後輩に「住んでた!」なんて興奮しながら話すと
、「カーテン付いてるの見えたので人入ってますね」と冷静めな対応をされ、そういう見方もあるのかなんて感心しつつ、下北沢に向かうことにした。
元カノに彼氏ができた気持ちになった。
ただ一時期お借りしていた物件を、また新しい人が借りて住んでる、ただそれだけなのだが、寂しさなのかジェラシーなのか吹っ切れなのか、なんとも形容しづらい気持ちで、言うとしたなら「元カノに彼氏ができた気持ち」になった。
すこし大人になった気がした。
その後下北沢まで無事歩き、一通り散策と案内をした後、「せっかくだからまた歩いて桜上水まで戻ろう」となり、行き道とは違う南ルートで桜上水まで戻った。
途中散策等も含めると計4時間ほど歩いた。
桜上水で後輩が一人で外食できそうな店を開拓がてら、桜上水で飯屋を探しで晩飯を食べて解散という流れになり、駅周辺の飲食店を探したがベットタウンなのかほとんど大した店がなく、「松屋に入ったことがない」というので、二人で松屋の牛丼並を食べた。
別れ際、「じゃあまた」と僕が言うと、「次会うときは愛媛帰っちゃってるかもしれないです」なんて冗談か本気かわからないことを言っていた。
翌日、
長時間歩行の疲労と筋肉痛の予感がする脚を感じながら、
一人では4,5時間も歩かないだ
気持ちになった。
高校の後輩が役者を夢見て上京してきたらしい。
先日、連絡をとった。
「東京に出てきたものの、不安と孤独に苛まれて上京してから5日間ほどずっと部屋に引きこもっている」と話してくれた。
僕は自分の気分転換にもなるかもと思い、
「近所を知るだけでも安心感が出てくると思うから、君の家の周りを散歩する会しようぜ」と提案し、そして採用された。
14時に最寄り駅だという桜上水駅で集合した。
僕自身桜上水駅に行くのは初めてだったもので、名前からして綺麗な街なのかしら、なんて思いながら駅に降り立つとなんてことない、むしろ寂しい寄りの駅周りで、なぁんだと一人静かに落胆した。
駅徒歩五分にあるという後輩の新居を経由し、そのまま北に歩いてみることになった。
歩いて数分で、かなり大きめの公園を見つけたので、「天気のいい日はここでゆっくりしたら良いよ」なんて、大したことではないことを偉ぶって言ってみた。
歩くのは嫌いではない、とのことだったので、「ちょっと遠いがそれなら下北沢まで歩こう」となり、そのまま東に進み明大前駅へ、そして若干南東に進み、東松原駅へ行った。
古着とカレー、そして演劇の街下北沢。
僕は後輩に東京の小劇場を知ってもらいたくて下北沢を案内したかった。
その道中に、僕が半年前まで住んでいた新代田駅がある。
「せっかくだから寄ってもいいか」と、一体何がせっかくなのだというオーダーに対して後輩は「いいですよ」と快諾してくれた。良いやつである。
半年ぶりに訪れたかつての「オレの駅」新代田はさして大きな変化もなく、ここに住んでいたのだという望郷の気持ちと、未だ「オレの街」感が若干残っている相反する気持ちがこそばゆく、大変興奮した。
新代田で行きたかった一番のスポットは、以前住んでいたアパートである。
2年半前、タイミングと勢いでたまたま始まったルームシェア。
一時期、友達が恋人の家に行ったきりでほぼ一人暮らし状態だったりしつつも、思い出の詰まった愛着のある物件である。
2階建て4部屋の青い小さなアパート。
階段を登って左の部屋が、かつての「オレたちの部屋」だ。
無性に今そこに人が住んでるのかが気になった。
「ちょっと見てきてみるね」と後輩に告げた上で、住人ともし遭遇したらどうしようなんて思いながら階段を登り、こっそり「オレたちの部屋」のドアを確認した。
ドア前には白いビニール傘がかかっており、明らかに誰かが住んでいる証拠だなとわかった。
足音を消して急いで戻り、後輩に「住んでた!」なんて興奮しながら話すと
、「カーテン付いてるの見えたので人入ってますね」と冷静めな対応をされ、そういう見方もあるのかなんて感心しつつ、下北沢に向かうことにした。
元カノに彼氏ができた気持ちになった。
ただ一時期お借りしていた物件を、また新しい人が借りて住んでる、ただそれだけなのだが、寂しさなのかジェラシーなのか吹っ切れなのか、なんとも形容しづらい気持ちで、言うとしたなら「元カノに彼氏ができた気持ち」になった。
すこし大人になった気がした。
その後下北沢まで無事歩き、一通り散策と案内をした後、「せっかくだからまた歩いて桜上水まで戻ろう」となり、行き道とは違う南ルートで桜上水まで戻った。
途中散策等も含めると計4時間ほど歩いた。
桜上水で後輩が一人で外食できそうな店を開拓がてら、桜上水で飯屋を探しで晩飯を食べて解散という流れになり、駅周辺の飲食店を探したがベットタウンなのかほとんど大した店がなく、「松屋に入ったことがない」というので、二人で松屋の牛丼並を食べた。
別れ際、「じゃあまた」と僕が言うと、「次会うときは愛媛帰っちゃってるかもしれないです」なんて冗談か本気かわからないことを言っていた。
翌日、
長時間歩行の疲労と筋肉痛の予感がする脚を感じながら、
一人では4,5時間も歩かないだろうから、改めて「人と居る」ことの大事さが身にしみた。
一人では4,5時間も歩かないだろうから、改めて「人と居る」ことの大事さが身にしみた。